心掛けているのは「サボらない、おごらない、そして…」
同志であってもライバル意識はあるのだろうか。
「松と僕ではキャラクターが違いますから。僕はバカなんで、松みたいなことは言えないし。愛されキャラでいたいほうで」
このインタビューは披露興行の最後の寄席、国立演芸場で行われた。入り口に満員御礼の札がかかった。
「明日が千秋楽ですが、なんとか乗り切ったという感じです。毎晩のように打ち上げをして、お祭りみたいに楽しかったんで、あっという間でした」
真打ちになって心掛けていることは何か?
「サボらない。おごらない。もっと落語を好きになる。そんなことを心掛けてます。ギャラが上がっても、『もらい過ぎ』くらいに思ってますから。去年結婚して、現在は嫁が事務的な仕事をして大変ですが、マネジャーを雇うほど稼いでもいないし。しばらくは夫婦でがんばるしかないですね」
最後に父親の名跡、痴楽襲名については?
「10年以内の襲名が理想です。もちろん、世間が自分の落語を評価してくれるのが前提ですが」