落語家として教訓を噛みしめる…読書家・野村監督の格言
野村監督が亡くなりました。私は阪神ファンですからひとかたならぬ恩義を感じております。多くの著書も読みました。野球は頭でやるもの、ID野球といった考えは私の野球観戦偏差値を確実に上げてくれたと思います。しかしそれだけではなく、読書家野村監督の名言、格言は、生き方、人生の教訓として現在の落語家生活に影響を与えてくれてます。今日はそんな野村監督の格言を落語家としてどう受け止めたかを書きましょう。
「若いときに流さなかった汗は年をとったときの涙になる」
これなんかは落語家のために言ってくれた言葉じゃないかと思うほど染みる言葉です。若いときに司会や余興で安易にお金を稼ぐことを覚えて噺の稽古をしないと年取ってから苦労するんですよ。
「勝ちに不思議の勝ちあり負けに不思議の負けなし」
高座に上がってネタやって降りてきたときに、何か今日はウケたなぁって時があります。お客さん、ネタ選び、体調、精神面が万全ではないけど、いやむしろその逆なのに。でもそれは実力だと思ってはいけないんです。不思議なんです。逆にウケなかった時にお客のせいだけにしてもいけないんです。もっとウケなかった事実にはウケなかった理由があることを考えて成長しなければなりません。