噺家に戦死者は一人もいない…徴兵しても役に立ちませんよ
今年もよろしくお願いします。新年早々に世界情勢がキナくさいですね。アメリカがイランの司令官を殺害した日の世界中のツイッターのトレンドワードに「WWⅢ」(第3次世界大戦)が入ってたときに日本は「嵐」ですって。平和ですねぇ。まぁニュースでもあんまりやってなかったかも。
そこで今回は、戦争の時の落語家について書きましょう。とは言っても、私はその時代を当然見てませんから、出来るだけ事実に近いと思われる見聞を書いていきます。
まずは「禁演落語」があったという事実。落語の基本は「呑む(酒)」「打つ(バクチ)」「買う(女)」ですが、兵隊さんが戦地で戦い、ぜいたくは敵だ!という世間の空気を察した噺家たちが「はなし塚」というのを造って、そこに不謹慎な噺を埋めた、まぁ封印したそうです。国に怒られる前に自分たちで自粛しちゃうところが面倒を嫌う噺家らしいところです。なお漫画の「寄席芸人伝」では軍人に逆らって不謹慎なネタを寄席でかけて、何度も憲兵にしょっぴかれる噺家が描かれてましたが、そこまで肝の据わった反逆精神のある噺家がいたという事実は確認できませんでした。