“新型コロナ疲れ”でファン増加「やすらぎの刻」ロスを懸念
昭和初期から平成ということで、ありふれた田舎の貧しい生活と戦争前後の生活が描かれるあたりはNHK朝ドラなどの帯ドラマと情景は変わらないが、そこは倉本聰だ。清濁合わさった人間ドラマが流れていく。昭和から平成に移っていくと、古き良き日本の原風景である「道」がバブルを経て、徐々に限界集落への「道」へと変わっていくのだが、主人公の孫世代に希望の光はあるのかといったところが終盤の見どころだ。
■大下アナの「昼ドラ受け」も終わってしまう
ドラマ主題歌を中島みゆきが担当しているところも注目だ。「慕情」「離郷の歌」「進化樹」に加え、「道」パートの平成編スタートに合わせ「観音橋」「終わり初物」の2曲を書き下ろしたという。その日の物語の内容によって5つの曲を使い分けているのも心憎い。
心憎いといえば、ドラマの最後の予告後に、このあとに番組を引き継ぐ大下容子アナが、「昼ドラ受け」みたいに、やさしいひとことを添えるところもなかなかだ。大下アナの好感度は高く、明日も見ようかなと思ってしまうだろう。ただ、テレビ朝日としては、昼ドラは今期で終了とするとしているという。筆者と同様に“ロス”に陥る母親も多そうだ。