悲劇の朝ドラ「スカーレット」白血病に倒れた武志の結末は
29歳で慢性骨髄性白血病を発症し、余命2年半の宣告を受ける。その数カ月後、長男の知人らが「神山賢一君を救う会」を発足させ、ドナー探しと募金活動を開始するが、そのことを知った全国の白血病患者らが「募金を使う権利は私たちにもある」と主張したため、賢一さんは、他の白血病患者も救うべく、自ら骨髄バンク運動を開始した。しかし、ドナーは見つからず、「救う会」は7000万円の借金を抱えて解散。清子さんはその借金返済のため作品を作り続けた。
■ドナーは見つかるのか
最終的に、ドナーの適合者ではなかったが、清子さんの妹(賢一さんの叔母)の骨髄を移植。それにより一時的に容態は回復するも、今度は急性となって白血病が再発し、発症から2年後の31歳の時に亡くなってしまった。問題はこうした現実をどこまでドラマに落とし込むかだろう。
「残り2週間弱でこの重たい事実をそのまま描くとは思えないし、あの健康的で若々しい伊藤が痩せ細っていく姿を見たいと思っている視聴者は多くない。事実を変えるとは思いませんが、重くなり過ぎず、どのように物語を終わらせるのか、最後までドキドキが止まらない。こういう展開も朝ドラとしてはかなり異例だと思います。できれば亡くなるところまでは描いて欲しくないというのが本音です」(前出・弘世一紀氏)