「100日後に死ぬワニ」炎上波紋…非商業主義ファンを刺激
「作者本人も言ってる通り、最初は本当に個人でやっていたと思います。今、出版社の編集者はネット上で話題になっているマンガを血眼になって探していますから、当然書籍化はありうる話だと思います。また200万フォロワーといえば、どんな会社でも企画が通るでしょう。次々と協賛企業が現れたのもうなずけます」
■“アンチ商業主義”ファンを刺激
しかし“嫌儲(けんちょ)”などのネットスラングがあるように、炎上の背景には、ネット上でマネタイズすることへの反感もあったようだ。
「“コミケ(コミックマーケット)”などにも昔からありましたが、『アンチ商業主義』のような一定の心情を持つマンガファンはいるんですね。しかし今作は、フリーの作家がSNSでどのように作品を発表しビジネスにつなげていくかの教科書と言えるでしょう。死とは程遠い愛らしい絵柄と淡々とした展開で、カウントダウンが続けば、そりゃあ興味をそそりますよ。“100日”という期間もネット上では長いほうで、絶妙でした」(竹熊氏)
見事なお手並みで、死んだワニくんは今後も書籍や映画で生き続けることになった。