多部「ナギサさん」vs篠原「ハケン」働く女子に刺さるのは
ただ、テレビコラムニストの亀井徳明氏は「本当の勝負は2話以降です」と、こう続ける。
「2話目は大体2~3%前後、視聴率が落ちるといわれますが、3話終了時点でどんな数字を示すのか。強烈なヒロインが活躍する『ハケン』と、あれこれ問題を抱えながらも“私、頑張ってる”ヒロインの『ナギサさん』。この2つのドラマの数字の動向は、今後の働く女子をターゲットにするドラマの在り方に影響を及ぼす可能性があるので、注目しています」
「ハケン」は2話目で11.9%と数字を落としたものの、3話は横ばい、4話では12.7%と盛り返した。
「この動きこそ、中高年層が中心の世帯視聴率に訴求する『ハケン』の底力です。ネット上ではいろいろネガティブな意見を受けながらも、“ベタな直球勝負”で結果を出している。片や『ナギサさん』は、初回を見る限り“仕事は頑張ってるけど、それで精いっぱいで私生活は雑”“丸投げな上司”“頼りない部下”“毒親っぽい母”など、多くの働き女子が現実に抱える問題をデフォルメしつつ、家政夫のナギサさんやライバルの存在がどうなっていくのかなど、気にすべき要素が多い。それらをバランスよく表現できれば“最大公約数的”な共感を得られるでしょうが、こと世帯視聴率に限っていえば、このあれこれ“散りばめ感”は、作品そのものの評価は別にして、数字上は不利かもしれませんね」(亀井徳明氏)