三浦春馬さんは夢なき時代の犠牲者か…黒沢年男“喝破”の念
いろんなものを背負い込むあまりか、ここ数年は浴びるように酒を飲み、コロナ禍で仕事が止まり自粛を余儀なくされると、ひとりマンションに引きこもっていたようだ。
三浦さんの同業の先輩の黒沢年男は、豪放磊落ではちゃめちゃだった時代の俳優を知っているからこそ、「夢がない」と言ったのだろう。
■梅宮辰夫さんと松方弘樹さんが生前語ったこと
「今の俳優はいい芸を見せたいと思っているようだけど、女、酒、金、車しか考えてなかった」
俳優が一般人には手の届かない銀幕スターだった時代について、故・梅宮辰夫さん(享年81)は日刊ゲンダイのインタビューでそう振り返っていた。「夜の青春」「不良番長」「帝王」などのヒットシリーズを主演した1960~70年代のこと。映画「仁義なき戦い」で共演し、梅宮さんと同じ時代に生きた故・松方弘樹さん(享年74)は日刊ゲンダイにこんな証言をしている。
「外車、洋モク、洋酒。皆それが三種の神器みたいに欲しくて俳優やってた。撮影が夜10時か11時に終わると、ネオン街に繰り出して、連日朝までドンチャン騒ぎ。そんな状態で、翌朝また撮影をはじめるものだから、皆酒のにおいをプンプンさせて、撮れるわけもない。昼すぎにようやくワンカット、それからようやくエンジンがかかるという毎日でした」