渡哲也さんは西部警察の男くささとは違っておちゃめだった
渡哲也さん(享年78)が亡くなって2週間近くが過ぎた。個人的にも非常につらく残念な日々だった。
闘病されていることはもちろん聞かされていた。病との闘いを数々乗り越えて、私たちに笑顔を見せてくれた渡さんだから、またあの優しい笑顔で報道陣の前に出てきてくれると信じていた。
渡さんの逝去を受け、多くの俳優や関係者が「優しい方」「男気があった」などとコメントしている。その通りの人だったし、若手のワケのわからない記者時代の私にさえ優しかった。常に丁寧な言葉遣いで、「それくらい調べてから取材に来てよ」と言われてもおかしくない質問にも、分かりやすく説明してくれる温かな人柄だった。
しかし、それだけではない。西部警察の印象から男くさいイメージも持たれるが、渡さんは「おちゃめ」で、かつ新しいアイデアを発想する「クリエーティブ」な面も持ち合わせていた。
■舘ひろしもドッキリ被害者
おちゃめという言葉は失礼かもしれないが、僕が舘ひろしさんに聞いた話が傑作だった。