横山ホットブラザーズ 飛行機の手荷物検査で止められて…
ホットブラザーズの代名詞、関西人なら知らない者はいなかったであろう「お~ま~え~は~ア~ホ~か~」は、実は舞台中のアドリブから誕生。たまたま叩いた音に「おまえはアホか」の言葉をかぶせたところ大爆笑。その日以降、定番に。温度・湿度で微妙に音が変わるので、その都度叩く場所を微調整していたそうです。師匠は「ええ加減なもんですわ」と笑っておられましたが、出番前の準備には余念がありませんでした。
ある時、飛行機の手荷物検査で止められ「ネタに使う楽器ですねん、て言うても信じてくれへんから、検査官の前で『お~ま~え~は~ア~ホ~か~♪』やりましたんや。それで納得してくれましてんけど、わしがテロリストやったらどないしまんねん。まぁこんな間抜けなテロリストもおらんやろけど」と大笑い。
晩年は所属事務所と吉本が提携したおかげで、なんばグランド花月の舞台にも立つように。楽屋でお会いすると大御所にもかかわらず、師匠の方から満面の笑みで近づいてきて「おはようさ~ん」と手を振ってくださった。後輩芸人、スタッフにも変わらぬ態度で接し、本当に優しい師匠でした。天国でも「横山ホットブラザーズ」の祖、お父さんの東六師匠と「なんか音の出るもんはないか?」と新しい“楽器”を探しておられることでしょう。「お~ま~え~は~ア~ホ~か~」は永遠に不滅ですよ、アキラ師匠!