2世俳優が席巻するドラマ界 大ブレーク&注目株の筆頭は誰
大物俳優のジュニアといえば、親の七光としてひとくくりにされることが多いが、とくに最近は様子が変わってきて演技力、存在感があるジュニアが粒揃い。ドラマを見る楽しみにもなっている。
千葉真一の息子、新田真剣佑(24)と真栄田郷敦(21)。どちらも名前がすごいが、俳優として個性的なのは弟の真栄田だ。
奥目がちの美少年という印象で陰影のある役が似合う。昨年ヒットした「私の家政夫ナギサさん」では主演の多部未華子の部下を演じた。現在は「レンアイ漫画家」に出演中。主演クラスで頭角を現している山田裕貴とかぶる気もするが、それで覚えてもらえるならむしろプラスだ。
趣里は水谷豊と伊藤蘭の一人娘
一度見たら忘れられない女優、趣里(30)はドラマで引っ張りだこの人気になっている。水谷豊と伊藤蘭の一人娘という超のつくサラブレッドだが、独特な顔立ちと、趣里という変わった本名でも得している。こまっしゃくれた体の演技も面白い。3月に終了した「レッドアイズ 監視捜査班」、昨年は「ナギサさん」がよかった。
自己チューの現代っ子やヤンチャでちょっとぶっ飛んだ役を演じて存在感を見せているのは仲野太賀(28)。菅田将暉、神木隆之介とお笑いを目指す群像劇「コントが始まる」のタイトルそのまま、コントのような演技はまさにハマリ役。投げやりで芸人として芽が出ず苦悩する姿は現代の等身大の若者に映る。印象に残るのは5年前、宮藤官九郎「ゆとりですがなにか」の上司と話が噛み合わない新人社員。世代間の格差や断絶を感じている今風の若者を演じたらピカイチだろう。
父は中野英雄。ほっそりした顔立ちは中野の息子とは思えないが、クリッとした目元はそっくりかもしれない。当初は太賀だったが、2年前に改名した。
今後注目しておきたいのは個性派、石橋凌と原田美枝子の次女、石橋静河(26)。こちらは目元すっきり、ショートカットが似合う美人女優、趣里とは真逆にいる。都会的で透明感のある役が似合いそうだし、作品に恵まれれば一気にブレークする。2018年の朝ドラ「半分、青い。」でヒロイン永野芽郁の幼なじみの妻を演じ、話題作「大豆田とわ子と三人の元夫」に出演している。
ジュニアで新風という時代。
(峯田淳/日刊ゲンダイ)