著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

コントから漂う慈しみ 空気階段・もぐらの「ダメな人」への実感と共感

公開日: 更新日:

 そんな、もぐらが芸人を志すきっかけはミルクボーイだった。大阪芸術大学に進学した彼は、落語研究会に所属していた当時4年生のミルクボーイと3年生のななまがりの面白さに衝撃を受け、落研に入会した。だが、その大学も1年生の頃、除籍になってしまう。

 実は大学の学費はもぐら自身がパチスロの“爆裂台”で稼いだ金で賄っていたが、この年、法規制が変わり“爆裂台”がなくなったことで、学費が払えなくなってしまったのだ。

「本当、国のせいです」(テレビ東京「あちこちオードリー」21年4月21日)と、もぐらは言う。その後、風俗店やその案内所、歌舞伎町のキャバ嬢やホストがアフターでやって来るカラオケバーなどで働くようになった。

 吉本の養成所NSCで知り合った水川かたまりと空気階段を結成。彼らのコントには「ダメな人」が出てくるネタが多い。その多くは、もぐらがギャンブルやバイトをしていた夜の街で出会った人たちから想起されているという。

「僕からしたらコンビニの店員さんと同じくらい当たり前の存在」(テレビ東京「テレ東プラス」19年10月12日)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動