テレ朝「ワイドスクランブル」不適切問題で露呈…テレビ局の根深いやらせ問題と自滅の構造
ことし2月には、バラエティー番組「10万円でできるかな」でヤラセ疑惑を報じられ、亀山社長は定例会見で謝罪。10万円分の宝くじがどれだけ当たるかを検証する企画にもかかわらず、実際には10万円以上の金額がつぎ込まれていたり、キノコ栽培企画でも、スーパーで購入したキノコを地面に貼り付け、あたかも番組で栽培したように演出していたことを認めた。
■自浄作用なし、逃げを優先
ネットに抜かれ、若者に見放され、じり貧のテレビは広告収入も減るばかり。それを大幅な制作費カットで現場につけ回している。「それで数字(視聴率)を上げろと命令しつつ、コンプラ重視で、何か問題になったら大変とますます及び腰なのですから、ムチを振りながら手綱を締めるみたいなものですよ」と、関係者もため息だ。ある広告プロデューサーはさらに深読みする。
「『ワイド!スクランブル』でのやらせには、真相に逃げ腰が見え隠れしてますね。質問つまり問題提起は本来、番組が考えて取材すべき事柄なのに、その質問がどこかの“虎の尾”を踏まないか心配だから、視聴者の質問という体裁を取り繕ったのでは。そうやって逃げを優先しているから、ますます番組がつまらなくなっていく。そんな自滅の構造が浮き彫りになった印象です」
断末魔の叫びが聞こえる。