甲本ヒロト、三谷幸喜…自分の才能にも発揮した松重豊の「見る目の無さ」
「基本的に見る目がないんですよ」(松重豊/NHK「おげんさんのサブスク堂」8月13日放送)
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俳優の松重豊(59)とミュージシャンの甲本ヒロトがお互い無名時代に、下北沢の“町中華”屋「珉亭」でバイト仲間だったというのは有名な話だ。松重は「THE BLUE HEARTS」結成直後のヒロトの姿も目の当たりにしている。当時はヒロトに「今度のバンドはこんな名前じゃ」と教えられ、「ブルー? カッコ悪りぃなあ、その名前! 青い心? なんじゃそれ」と言ってしまったと回想し、自虐的に語った言葉を今週は取り上げたい。
松重は中学生の頃、パンクロックを聴き始め、音楽が好きになり、音楽を仕事にしたいと思いつつも楽器が弾けなかったこともあり、挫折。石井聰亙監督の映画「狂い咲きサンダーロード」を見て映画の世界に魅了され、やがて俳優を志すようになった。
駆け出しの頃は小劇場の舞台に出演。三谷幸喜が主宰する「東京サンシャインボーイズ」に参加した際にも、三谷に対し「才能がない」と思い、一度離れたと自分の「見る目のなさ」を自嘲して振り返った。