制作費ゼロ! コロナ禍の舞台役者たちの日常と奮闘を描いた「ある役者達の風景」
大谷「ボクは進歩という言葉が世の中で一番嫌いなアナログ派で、今もガラケーなんですが、『へえー、面白そうだね』とすぐに意気投合。劇団(壱組印)の草野とおるを音楽監督にして作ったのが12分のオリジナル短編なんです」
中西「それが評判を呼び、監督の沖正人さんから『どうせなら、長編映画にしましょう』と言われまして」
大谷「キムラ緑子ちゃんなんか『大谷さんが最初で最後の主演映画を撮るんだって。それなら私も出たい』と言ってきたそうです。キャスティングのことはボクは関知していなかったのに、いつの間にかそうそうたる役者が出演してくれることになってビックリです」
中西「劇団『東京壱組』で大谷さんと二枚看板だった余貴美子さんが私の妻役で、劇場支配人が小野武彦さん。飲み屋のオヤジが渡辺哲さん。不破万作さんや六角精児さん、モロ師岡さんらが本人役で出てます」