「異性愛という悲劇」ジェーン・ウォード著 安達眞弓訳 トミヤマユキコ解説
「異性愛という悲劇」ジェーン・ウォード著 安達眞弓訳 トミヤマユキコ解説
著者たちクィアは異性愛者の文化に危うさを感じる。それはレズビアンやゲイ、バイセクシュアルにとって生きにくい世界で、彼らはいつも抑うつ、恥辱、孤独、恐怖、トラウマと背中合わせの毎日を送っている。
クィアは異性愛者の文化や恋愛関係を、退屈であるとか耐えられないと感じる。そこでは女性が男性にセックスを強制されるなど男女の性差に不均衡が存在するが、クィアにはどうすることもできないからだ。フェミニストの作家、ジョアン・ウィピェスキは、異性愛者が、嘘や印象操作、暴力がセックスへの糸口であるという原始時代的な考えに執着していると指摘している。
同性愛者の研究者が異性愛者の世界を解説する。
(太田出版 2640円)