香川照之は映画「スキャンダル」のロジャーの行動を客観的に見て、自分の愚行を省みて
銀座のクラブでのセクハラ報道以来、降板ドミノが続く香川氏に処方したい映画は、実際に起こったセクハラに対する女性職員の告発を描いた「スキャンダル」です。
FOX社は長年にわたりセクハラが常態化。同社の創業者ロジャーは、自身の立場を利用して女性キャスターなどにセクハラを繰り返していました。仕事を剥奪されることを恐れた被害者や周囲のスタッフは歯向かえず、ロジャーの薄汚い欲望が満たされていました。しかしある女性の告発を機にFOXは訴えられ、20億円で和解が成立、ロジャーは解雇されるという勧善懲悪ストーリー。
本作は、セクハラ被害者たちの正義なのに押しつぶされそうになる重圧、逆襲までのつらさを実話に基づきリアルに再現し話題になりました。絶対的立場を利用してハラスメント行為に及び、結果的に社会的制裁を受けたくだりは香川氏と同じ。当事者としては、いま自分の身の振り方でいっぱいで振り返る余裕はないでしょう。こういう時だからこそ、ロジャーの行動を客観的に見て、自分の愚行を省みてほしいと思います。