著者のコラム一覧
原田曜平マーケティングアナリスト・信州大学特任教授

1977年、東京都生まれ。マーケティングアナリスト。慶大商学部卒業後、博報堂入社。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーなどを経て、独立。2003年度JAAA広告賞・新人部門賞受賞。「マイルドヤンキー」「さとり世代」「女子力男子」など若者消費を象徴するキーワードを広めた若者研究の第一人者。「若者わからん!」「Z世代」など著書多数。20年12月から信州大特任教授。

M-1グランプリ優勝候補の最右翼オズワルドが意気込みを語る 2019年から3回連続で決勝進出

公開日: 更新日:

第12回 オズワルド

 今回のゲストはオズワルド(畠中悠=34、伊藤俊介=33)。テレビに舞台に引っ張りだこの人気コンビに成長した2人に芸人を目指したきっかけ、ネタ作りの秘密、さらに、いよいよ迫ってきた「M-1グランプリ」への意気込みを訊く!

  ◇  ◇  ◇

原田曜平 オズワルドさんのことを知ったのが4年くらい前なんですよ。僕は芝浦工業大学で教授をする傍ら、Z世代の若者と一緒に若者に向けた商品や広告を作ることが本業なのですが、大学生たちと南青山で飲んでいたら、オズワルドさんのおふたりがコンビニにいらしたようで、学生たちが「オズワルドだ!」と騒いでいたんです。そんなに若者に人気の芸人さんがいるんだと思って調べたのがオズワルドさんを知ったきっかけでした。

伊藤俊介(写真(右)) えっ、人気なんてないですよ、本当に(笑)。

畠中悠(同(左)) ライブなどのお客さんの集客を見ていると、単純に人気はないんだなって思っちゃいますけど……。

原田 でも、男子学生5~6人、メチャクチャはしゃいでいましたよ。

伊藤 まったく実感ないですけど。

原田 そもそもなのですが、おふたりが芸人さんになった経緯から伺ってもよろしいですか。

畠中 僕はもともと中学生くらいのときから「爆笑オンエアバトル」(NHK総合)を見ていて、ネタをやっている芸人さんがかっこいいなと思っていました。芸人になろうとは思っていなかったのですが、高校を卒業して、社会人になって5年目くらいに人生好きなことをやったほうがいいなと思い立ったんですよね。で、NSCに入るためのお金だけ持って北海道から東京に出てきました。

原田 伊藤さんは?

伊藤 僕は小さいころからバラエティー番組が好きだったのですが、芸人になるのは現実的じゃないなと思って大学に進学しました。将来は教員になろうと思っていたんですけど教育実習が始まるっていうときに「俺が教師になるほうが、どう考えても現実的じゃない」と思い直しまして。遅刻もするし言葉遣いも悪いし、どう考えても教員に向いていない。だったら、芸人になったほうがいいかなって。

原田 NSCの同期として出会ってオズワルドを組んだということですね。

畠中 NSCのときには別々のコンビを組んでいたんですけど3年目の2014年に結成しました。

伊藤 声をかけたのは僕のほうなんです。畠中なら売れなくても絶対に芸人を辞めないだろうなあと思いまして。

原田 2014年にコンビを組んで、いつくらいから手ごたえを感じ始めたんですか?

畠中 2015年にM-1グランプリ(以下、M-1)の予選で3回戦までいったんです。コンビを組んですぐにいけたので、いい感じだと思っていたら、翌16年は1回戦敗退。かなり落ち込みました。その様子を見ていたNSCの1期先輩のダンビラムーチョの原田(フニャオ)さんに「伊藤がきちんとしたツッコミをやれば?」とアドバイスをもらいまして。

伊藤 それまで僕たちはツッコまない漫才をやっていたんですね。僕は普段はいろいろツッコむタイプだったのですが、ネタになった瞬間にいきなりツッコまなくなっていた。だから、平場(ネタ以外のトークなど)も漫才のキャラクターのままでいくんですけど、どうしたらいいかわからなかった。きちんとツッコむ漫才に変えてからは、前に比べて平場がだいぶやりやすいですね。

畠中 漫才の仕組みやセオリーやネタ作りもよくわからなかったので、キャラクターをのっけた漫才のほうが簡単にウケるだろうと思っていたんですけど、やっぱり難しかったですね。

原田 本来の自分を漫才にも生かすようにしたら、ウケ出したんですね。

畠中 そうですね。2016年の予選1回戦敗退がいいきっかけにはなりました。2019年から決勝にいかせていただいているのですが、そこからちょっとずつ良くなっていった感じです。

原田 2人は目標というか理想はあったりするんですか?

伊藤 劇場でめちゃくちゃウケる漫才師にはなりたいですね。今は月80本前後くらい出させてもらっています。個人としてはテレビにもっともっと出たいし、自分たちの冠番組も持ちたい。相方はそこまでテレビには興味がないんですけど。

畠中 うーん、重心は板の上に置いておきたいですね。テレビが嫌とかではないんですけど、僕はモノ作りが好きなので。職人的な感じなんですよね。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  4. 4

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  5. 5

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  1. 6

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  2. 7

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  3. 8

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

  4. 9

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  5. 10

    フジテレビを襲う「女子アナ大流出」の危機…年収減やイメージ悪化でせっせとフリー転身画策

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…