M-1グランプリ優勝候補の最右翼オズワルドが意気込みを語る 2019年から3回連続で決勝進出
第12回 オズワルド
今回のゲストはオズワルド(畠中悠=34、伊藤俊介=33)。テレビに舞台に引っ張りだこの人気コンビに成長した2人に芸人を目指したきっかけ、ネタ作りの秘密、さらに、いよいよ迫ってきた「M-1グランプリ」への意気込みを訊く!
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原田曜平 オズワルドさんのことを知ったのが4年くらい前なんですよ。僕は芝浦工業大学で教授をする傍ら、Z世代の若者と一緒に若者に向けた商品や広告を作ることが本業なのですが、大学生たちと南青山で飲んでいたら、オズワルドさんのおふたりがコンビニにいらしたようで、学生たちが「オズワルドだ!」と騒いでいたんです。そんなに若者に人気の芸人さんがいるんだと思って調べたのがオズワルドさんを知ったきっかけでした。
伊藤俊介(写真(右)) えっ、人気なんてないですよ、本当に(笑)。
畠中悠(同(左)) ライブなどのお客さんの集客を見ていると、単純に人気はないんだなって思っちゃいますけど……。
原田 でも、男子学生5~6人、メチャクチャはしゃいでいましたよ。
伊藤 まったく実感ないですけど。
原田 そもそもなのですが、おふたりが芸人さんになった経緯から伺ってもよろしいですか。
畠中 僕はもともと中学生くらいのときから「爆笑オンエアバトル」(NHK総合)を見ていて、ネタをやっている芸人さんがかっこいいなと思っていました。芸人になろうとは思っていなかったのですが、高校を卒業して、社会人になって5年目くらいに人生好きなことをやったほうがいいなと思い立ったんですよね。で、NSCに入るためのお金だけ持って北海道から東京に出てきました。
原田 伊藤さんは?
伊藤 僕は小さいころからバラエティー番組が好きだったのですが、芸人になるのは現実的じゃないなと思って大学に進学しました。将来は教員になろうと思っていたんですけど教育実習が始まるっていうときに「俺が教師になるほうが、どう考えても現実的じゃない」と思い直しまして。遅刻もするし言葉遣いも悪いし、どう考えても教員に向いていない。だったら、芸人になったほうがいいかなって。
原田 NSCの同期として出会ってオズワルドを組んだということですね。
畠中 NSCのときには別々のコンビを組んでいたんですけど3年目の2014年に結成しました。
伊藤 声をかけたのは僕のほうなんです。畠中なら売れなくても絶対に芸人を辞めないだろうなあと思いまして。
原田 2014年にコンビを組んで、いつくらいから手ごたえを感じ始めたんですか?
畠中 2015年にM-1グランプリ(以下、M-1)の予選で3回戦までいったんです。コンビを組んですぐにいけたので、いい感じだと思っていたら、翌16年は1回戦敗退。かなり落ち込みました。その様子を見ていたNSCの1期先輩のダンビラムーチョの原田(フニャオ)さんに「伊藤がきちんとしたツッコミをやれば?」とアドバイスをもらいまして。
伊藤 それまで僕たちはツッコまない漫才をやっていたんですね。僕は普段はいろいろツッコむタイプだったのですが、ネタになった瞬間にいきなりツッコまなくなっていた。だから、平場(ネタ以外のトークなど)も漫才のキャラクターのままでいくんですけど、どうしたらいいかわからなかった。きちんとツッコむ漫才に変えてからは、前に比べて平場がだいぶやりやすいですね。
畠中 漫才の仕組みやセオリーやネタ作りもよくわからなかったので、キャラクターをのっけた漫才のほうが簡単にウケるだろうと思っていたんですけど、やっぱり難しかったですね。
原田 本来の自分を漫才にも生かすようにしたら、ウケ出したんですね。
畠中 そうですね。2016年の予選1回戦敗退がいいきっかけにはなりました。2019年から決勝にいかせていただいているのですが、そこからちょっとずつ良くなっていった感じです。
原田 2人は目標というか理想はあったりするんですか?
伊藤 劇場でめちゃくちゃウケる漫才師にはなりたいですね。今は月80本前後くらい出させてもらっています。個人としてはテレビにもっともっと出たいし、自分たちの冠番組も持ちたい。相方はそこまでテレビには興味がないんですけど。
畠中 うーん、重心は板の上に置いておきたいですね。テレビが嫌とかではないんですけど、僕はモノ作りが好きなので。職人的な感じなんですよね。