ティアラ暴走で「チェッカーズ」が再評価される理由 ジャニーズを凌ぐ人気と冷静なファンの質
チェッカーズは単なるアイドルではなかった。デビューから約3年は主に作詞・売野雅勇、作曲・芹澤廣明がシングルを制作していたが、86年10月発売の『NANA』からはメンバーのオリジナル曲になった。
「今でこそジャニーズのアイドルも自分で曲を作っていますが、当時はたまに作詞をしてもアルバムに入る程度で、自身やメンバーだけの作詞、作曲のシングルでヒットした曲はなかった。男闘呼組は途中からオリジナルに移行しましたが、人気は保てなかった。
ジャニーズのアイドルは歌う曲も出るドラマも、事務所の戦略通りに動いていた。悪く言えば、操り人形のようなイメージがあった。チェッカーズはそんなジャニーズへのアンチテーゼのような存在でした。セルフプロデュースでも成功を収め、アイドルからアーティストへ転身していきました」(前出の音楽関係者)
作詞は藤井郁弥、作曲は鶴久政治、藤井尚之、武内享、大土井裕二が担当し、『I Love you, SAYONARA』『ONE NIGHT GIGOLO』『素直にI'm sorry』『Room』『夜明けのブレス』などのヒット曲を飛ばした。