NHK紅白に寺尾聰出場決定 代表曲「ルビーの指環」が世代を超えて愛される理由

公開日: 更新日:

 そう当時を知る番組関係者は振り返る。

 当時は石原軍団所属の若手でもあり、ドラマ「西部警察」にも出演していた。歌手と俳優との二刀流だったわけだが、「ルビー」発売前、石原プロの名物専務からは「こんなお経みたいな曲、売れるわけないだろう」と酷評されていたのだそうだ。このとき、社長でもあった石原裕次郎から「いいんじゃない。好きにやらせて」と鶴の一声があったらしい。

 また寺尾は「胃袋を80%とっちゃった」と発売前のエピソードを語っている。「穿孔(せんこう)性胃潰瘍」を患い、体重も25キロ落ちてしまうほどの大病だったそうで、それで体を張っての演技が満足にできない時期があった。そのとき、つくりためていた曲をレコード会社に「買ってくれませんか」と売り歩いた。そこに「ルビーの指環」はあったそうだ。

 構成作家のチャッピー加藤氏はこう言う。

「寺尾さんはもともと『ザ・サベージ』というGSのメンバーで、『いつまでもいつまでも』『この手のひらに愛を』というヒット曲があります。当時所属していた事務所の意向で、ロックというより、カレッジポップスっぽい感じでしたけど、本来はエレキバンドでテレビの『勝ち抜きエレキ合戦』にも出演していた。その後、『ザ・ホワイト・キックス』というバンドに移籍したり、音楽への造詣が深いんです。『ルビー』などのヒット曲も自分で作曲していますからね」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出