慶応&吉本出身の理論派コンビ「令和ロマン」M-1優勝の決め手は「緻密な計算と戦略」
「審査員泣かせですね、1発目でこんなにウケられると」(ダウンタウン・松本)、「ここ何年かのトップバッターで一番すごかった」(中川家・礼二)と審査員らをうならせた。お笑い評論家のラリー遠田氏はこう話す。
「全体として、とにかく会場の空気を一番掴んでいたと思いますね。1番手は難しいと言われる中、ネタの面白さや技術力だけでなく、とにかくお客さんを味方につけて、巻き込む力が突出していた。今回の大会は、後半、会場の空気が下がってきて、いい点数が出なくなってきていたんですが、そこで再び決勝戦のトップバッターとして彼らが出てくると、会場は“待ってました”という空気になって、再びバカ受けとなりました」
彼らが決勝戦で披露した2本目のネタは「クッキー工場の立て直しのネタ」。優勝後の会見で、高比良はこう語った。
「今日は、トップバッターだったんですが、1本目は少しでも後ろに続く人に勢いが付くようなネタを選んだのですが、結果としてそれがよかったですね。ネタも何本か用意してあって、何番手だったら、これをやろうとなんとなく決めていたんですけど。2本目は、お客さんの雰囲気が、他の演者の難しいネタが入っていかない感じだったので、シンプルな漫才コントで、それも一人はコントに入らないで(ツッコミにまわり)、優しく優しく(わかりやすく)やりました」