松本人志の「5億円訴訟」は高いのか、安いのか…6億円もあった過去の週刊誌賠償請求
私が駆け出しの編集者だった1970年代、和歌山県のドンといわれた玉置和郎衆院議員から訴えられた時は、たしか2億円だったと記憶している。当時としては巨額で、他の週刊誌も大きく報じたものだった(すぐに和解)。
損害賠償額の“相場”は請求額の1割程度か。だとすれば松本が勝ってもせいぜい5000万程度にしかならない。30億訴訟にすれば、文春側もビビったに違いない。
さらに弱気だと思わせるのは、松本の代理人のコメントにも表れているように思う。
裁判では、「記事に掲載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ“性加害”に該当する事実はないということを明確に主張し立証」したいという。とすると、取り巻き連中がお膳立てした高級ホテルでの「女性“献上”パーティー」があったことは認めるが、松本は女性たちとはSEXしていないと主張するのだろうか。
しかし、松本が訴えた週刊文春(12月27日発売号)の中で、松本から性加害を受けたと話しているA子は、「港区にある法律事務所で、弁護士同席のもと、取材に応じた」(文春)という。弁護士がいたのだから彼女の話に「100%の真実性あり」とまではいわないが、文春側が真実だと信じるに足りうるとした「傍証」の一つにはなり得るだろう。