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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「ボルテージ上がっちゃう」ザキヤマと相方柴田との心地よい空間

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 ザキヤマの兄貴分であり、この番組で「総合演出」も務める有田哲平が、その仕掛け人だったということはよく知られている。有田が主導的にやったとも思われていたが、つい最近、実は以前からザキヤマから「2人で漫才やっていいものだろうか」などと相談を受けていたことを明らかにした(フジテレビ系「芸能界ウケたから残して映像GP」24年1月27日)。

 その年の夏に「そろそろやりたいんです、どこがいいと思います?」と問われ、有田は「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)を提案するも、ザキヤマは微妙な表情。何やら促してくる。そこで有田は「脱力タイムズ」なら、自分が総合演出をしているから、やらせてあげることができると言うと、ザキヤマは目を輝かせた。有田は「本気だったら、『本気です』。事務所に言えよ、『もう確認してます』って決めてる」(「芸能界ウケたから残して映像GP」=前出)と笑って述懐した。

「漫才やってみたら、山崎さんがなかなかやめてくれなくて」(同前)と柴田が振り返るように、ザキヤマは漫才をキリがいいところで終わらせようとする柴田を制するように「まだまだ」と続けた。その瞬間、ザキヤマは相方との心地よい空間に「ついつい甘えちゃった」に違いない。ザキヤマはその時の心境をこう語った。

「ボルテージ上がっちゃった。これこれー! みたいな」(同前)

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