やす子力走で「24時間テレビ」起死回生! 募金横領で一時は絶体絶命…それでも残る善意の押しつけ問題

公開日: 更新日:

募金額は過去3年で最高か

 しかし、フタを開けてみれば「絶体絶命の状況下で起死回生だった」と話すのはある日テレ関係者だ。

「放送終了時点での募金額はここ3年間で最高となる4億3801万4800円でした。ちなみに昨年(2023年)は、2億2223万8290円、一昨年(22年)は、3億1819万4209円です。年間を通しての正式な募金総額は例年秋に発表されますが、今年は、約15億に上った19年以降の10億円超えが期待できると思います。逆風の中、たったひとりのタレントの力走でここまで募金を集められたことは驚愕に値します」

 別の番組関係者はこう話す。

「台風10号の影響で、編成はマラソンを実施するかギリギリまで議論していたが、一向に収まらない雨を前に、日産スタジアムのトラックを250周走るというプランを選択。しかし雨が収まった場合は、スタジアムを出て両国国技館を目指すというプランも準備されていた。そして、本当に風雨が収まってきたので、1日早朝から両国を目指した。このあたり、やす子の強運もあったと思います。フワちゃんとの一件も、図らずもやす子への判官びいきの気持ちを後押しした。また、児童養護施設や復興の進まない能登半島にスポットを当てたことは意義があったと思います」

 番組の存続理由が厳しく問われる中、今回は、自ら児童養護施設出身であることをカミングアウトし、マラソンを走ったやす子が救世主となったというわけだ。

 番組ラストでは羽鳥アナが「今年は原点に立ち戻り、チャリティーの本質を見つめなおす決意と覚悟で臨みました」「継続することに意味があるのではないかという思いで私たちは今年の放送を決断しました」と結んだ。しかしながら、台風のさなかでも放送を強行し、開催中のパラリンピックを放送することもなかった「24時間テレビ」。善意の押しつけが限界を迎えていることはたしかだ。

  ◇  ◇  ◇

 罵声を浴びながらの放送が終わった。●関連記事【もっと読む】もはや「苦行」、「回数ごまかせる」の指摘も…24時間テレビ「やす子マラソン」強行に視聴者ドン引き…では、放送中に上がった視聴者からの疑念の声の数々について伝えている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  4. 4

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  5. 5

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  1. 6

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  2. 7

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  3. 8

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

  4. 9

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  5. 10

    フジテレビを襲う「女子アナ大流出」の危機…年収減やイメージ悪化でせっせとフリー転身画策

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…