著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

宮沢りえ母のプロデュース手腕 芸能史に残るヘアヌード集

公開日: 更新日:

 ブームは人がつくる。俗に仕掛けるものである。例えば、西麻布ではやったアイスクリーム屋があった。深夜でもアイスクリームを店先で食べる若者たちが大行列。ニュースでも取り上げられ冬でもアイスクリームがブームになった。これももとは「行列屋」と呼ばれる学生がバイトで並んでいた。日本人は「行列」に弱い心理を突いたアイデアでブームをつくった。

 バブル時代に一世風靡した「お立ち台」のあるディスコ。ミニのボディコンで踊る女の子を下で踊りながらパンチラを楽しむ男が殺到。連日、イモ洗い状態となりディスコブームの火付け役となったが、お立ち台の子の大半はバイト。「かなりいいギャラだった」そうだ。

 アイドル界では宮沢りえの巧みな仕掛けは芸能史に残るものとなった。

 11歳でモデルデビュー。14歳の時に起用された「三井のリハウス」のCMで人気を博したりえ。最初の仕掛けは1991年、写真集Santa Feの出版だった。

 出版した時は18歳になっていたが、篠山紀信氏が撮影した時は17歳の時だった。老若男女問わず話題を独占。165万部という部数は写真集史上いまだに破られていない記録。仕掛けたのは母親、「りえママ」こと宮沢光子さん(故人)だった。本来、ヌード写真集は「脱がし屋」と呼ばれる人もいたように出版社側が口説くことが大半だが、りえの場合は母親が撮影場所、写真集の構成、カメラマンまで提案したという。

 確かに、17歳の子を脱がせる発想は出版社には浮かばない。実の母親しかできないことであり、実の母だからこそ実現できた。美空ひばりに続く腕利きのステージママの登場にメディアも戦々恐々となっていた。 =つづく

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  4. 4

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  5. 5

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  1. 6

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 7

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  3. 8

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  4. 9

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  5. 10

    女優・佐久間良子さんは86歳でも「病気ひとつないわ」 気晴らしはママ友5人と月1回の麻雀

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  2. 2

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  5. 5

    パワハラ告発されたJ1町田は黒田剛監督もクラブも四方八方敵だらけ…新たな「告発」待ったなしか?

  1. 6

    矢沢永吉「大切なお知らせ」は引退か新たな挑戦か…浮上するミック・ジャガーとの“点と線” 

  2. 7

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 8

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは