あなたの「免疫力」が数値でわかる 客観的なチェック方法が登場
<実年齢より上か下か>
「免疫力アップ」などとよく耳にするが、そもそも自分の免疫力は高いのか低いのか、客観的に知っている人はどれだけいるのか――。そう思っていたら、簡単な血液検査で免疫力をチェックすることができると聞いて驚いた。開発者の東京医科歯科大学・廣川勝いく立名誉教授(「健康ライフサイエンス」代表)に話を聞いた。
「定量的免疫力測定評価法という検査です。2C.C.程度の血液を採取し、複数の免疫に関わる細胞の数や活性度を調べ、どれくらいの免疫力を持っているかを判定します」
調べる細胞はT細胞とその仲間の細胞、NK細胞、B細胞など。細胞の数、比率、機能などを調べることで、(1)免疫力全体の能力(2)免疫反応で重要な働きをするT細胞の増殖能力(3)各細胞間のバランス(4)新しい病原体に素早く対応するか(5)以前感染した病原体にも対応できるか(6)病原体を駆除する抗体をつくるB細胞の働き(7)がん細胞やウイルスに感染した細胞を殺す能力――が分かる。
「免疫力を知るには、複数の細胞の総合的な力を調べなくてはなりません。その方法はこれまでありませんでした。そこで、多数の健常人の血中の免疫細胞の数、比率、増殖能力などをデータベース化し、それを指標に、人の免疫力を判定するようにしたのです」