診断まで10.3年 治らない腰痛は「強直性脊椎炎」だった

公開日: 更新日:

 腰痛だと思っていたら「強直性脊椎炎(AS)」だった――。
 痛みがなかなかよくならない場合、疑った方がいいかもしれない。強直性脊椎炎とはどういう病気か?

 強直性脊椎炎は、脊椎の慢性炎症で脊椎が固まってしまう(強直する)病気だ。
 原因ははっきり分かっていない。ある種の遺伝的要因に細菌感染など何らかの誘因が加わって免疫異常が生じ、関節をつなぐ靭帯や腱などの骨の付着部分に炎症が生じると考えられている。

「最初の症状で多いのは、腰、股関節、骨盤の痛みです。強直性脊椎炎の患者を対象にした2014年の調査では、147の回答中9割が腰痛症、ぎっくり腰、座骨神経痛、ヘルニアなど別の疾患の診断を受けていました」と言うのは、自身も強直性脊椎炎を患っている順天堂大学医学部整形外科・スポーツ診療科の井上久医師(日本AS友の会事務局長)だ。

 同大学膠原病・リウマチ内科の多田久里守助教は「強直性脊椎炎の患者さんを診ると、<腰椎ヘルニアと診断されて手術を受けたが、一向によくならなかった>とおっしゃる方が結構います」と話す。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動