診断まで10.3年 治らない腰痛は「強直性脊椎炎」だった

公開日: 更新日:

 他にも、目だけで人を追う、会釈ができない、上目遣い、イスにそっくり返って座る――などがある。病気について知らない人からは、「横柄な態度」と見られることも少なくない。

 治療は、非ステロイド性消炎鎮痛薬が第一選択だ。運動療法も同時に行う。また、病状に応じて、ステロイドの局所注射、人工関節への外科的手術などを検討する。

 残念ながら、いずれも対症療法になるが、早期治療が重要であることは間違いない。2010年に生物学的製剤TNF阻害薬が適応されるようになり、早期治療の重要性がより高まった。

「若年性で、機能障害が進行しておらず、炎症反応が上昇している患者には、TNF阻害薬の高い有効性が期待できることが分かったのです。研究では約半数の患者に著しい効果が見られ、そのうち3分の1の患者は寛解に至りました」(多田医師)

 もしや…と思ったら、強直性脊椎炎に詳しい医師か、見つからなければリウマチの専門医を受診するといい。

「初期ではレントゲンで病変が表れにくい。表れても、見慣れていない医師は見逃すこともあります。経験を積んだ医師なら症状なども含めて総合的に判断します」(多田医師)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭