20年ぶり新薬登場で注目の「胃食道逆流症」3つの注意点
「胃食道逆流症」は、胃酸など胃の内容物が食道に逆流して起こる病気の総称で、胸焼けや食道炎を引き起こす。この病気に対する新薬が20年ぶりに発売され、改めて注目を集めている。
胃食道逆流症(GERD)は、(1)「内視鏡検査で粘膜のただれなど異常が見られるもの」(2)「異常が見られないもの」の2つに大別でき、(1)を「逆流性食道炎」、(2)を「非びらん性胃食道逆流症」と呼ぶ。
(1)であっても症状をほとんど感じていない人、(2)でも症状を強く感じる人などさまざまで、「目に見える異常」と「症状の強さ」は必ずしも一致していない。
「今年2月に発売された新薬ボノプラザン(一般名)は、逆流性食道炎の患者さんが対象で、既存薬が効きにくい重症例でも高い効果が期待できます」
国立国際医療研究センター消化器内科・秋山純一医長がこう説明する。
これまでは、胃酸分泌を抑制するプロトンポンプ阻害剤(PPI)という治療薬が使われていたが、弱点もあった。