なぜ年をとると長く眠れなくなるのか

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「年齢を重ねれば、若い時ほど眠れなくなるのは当然です。身体のさまざまな機能と同様、必要睡眠時間も年齢とともに変化します」

 金沢大学の櫻井武教授によれば、一日に必要な睡眠時間は新生児で20時間以上、小学生で約10時間。脳が発達している時期には長いメンテナンス時間、つまり睡眠時間が必要ですが、発達が終わる(=年齢を重ねる)と脳のメンテナンスに要する時間が少なくなります。

「睡眠時間が短くなるのは、体力がなくなるのと同じで、当たり前の老化現象です。昼間元気に過ごせるなら、どんなに短時間の睡眠でも心配はいりません」

 よく7時間睡眠がベストと言いますが?

「それはあくまでも平均値。個人差が大きく、年齢によっても変わるので、7時間にこだわる必要はありません。60代なら5時間ほどしか眠れないのはごく普通です」

 とはいえ、夜中に目覚めて、まんじりともせず朝を待つのはつらいものです。

「そういう人は、寝る時間が早すぎる可能性があります。仮にその方に必要な睡眠時間が5時間だとすると、夜10時に寝ても午前3時には目が覚めてしまいます。夜中に目覚めたくなければ、なるべく遅い時間に就寝しましょう」

 そのためには、朝日を早く浴びないことも大切。朝、最初に光を浴びてから16時間後には眠くなってしまいます。早朝に目覚めても、散歩などせず、室内で過ごしましょう!

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