痛みも軽く…「カプセル内視鏡」が大腸がん検診を変える

公開日: 更新日:

「ヒダの多い大腸はヒダ裏が死角となることがあるのですが、2つのカメラ搭載なので死角も撮影できます。撮影した写真はレコーダーに送信され、専用コンピューターで解析されます。感度は90%前後で、従来の大腸内視鏡の精度にかなり近づいてきました」

 検査の流れは、①朝、食事はせず、腸をきれいにするため下剤を飲む。②腸がきれいになったら大腸カプセル内視鏡をのむ。③大腸カプセル内視鏡を肛門に押し出すため下剤を飲む。④肛門からカプセルが出るのを待つ。

 国立がん研究センターでは②だけが病院で、ほかは自宅で行う。1日がかりの検査になる。食事は、検査前日は普通に食べられる。検査当日の朝から大腸カプセル内視鏡が体外に出るまでは、水は飲めるが食事はできない。検査時間は個人差があるものの、平均すると検査当日の夜には食事ができる。

■下剤の進化で負担軽減

 この2年で変わったのは、まず下剤の量だ。

「当初は合計3.8リットルを飲まなければいけませんでした。欧米の合計6リットルよりずいぶん少ないとはいえ、患者さんの負担が大きかった。今は少量で腸をきれいにする下剤が登場し、3リットル以下も可能という報告も出ています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇