医師は見極めて 安心な「胃カメラ検査」に4つのポイント
この時期、人間ドックや健康診断で再検査を勧められ、改めて胃カメラ検査を受ける人が増えるという。しかし、「胃カメラなんてどこで受けても同じようなもの」なんて考えていると、取り返しのつかないことになりかねない。
胃カメラというと、「苦しくてツライ検査」というイメージを持っている人は多いだろう。これは、技術不足のまま胃カメラ検査を行っている未熟な医師がたくさんいることが一因になっているという。日本消化器内視鏡学会専門医で、これまで7万件以上の内視鏡検査を行ってきた江田証氏(江田クリニック院長)が言う。
「現在の医療現場では、医師免許を持っていれば、消化器病学の知識がなくても、自由に胃カメラを使って検査することができてしまいます。大学病院や総合病院では、トレーニング中の研修医が胃カメラ検査を行うケースがありますし、研修医時代にサラッと経験しただけなのに、堂々と胃カメラ検査を行っている消化器内科医以外の開業医も少なくない。こうした知識が浅い未熟な医師たちによるトラブルは後を絶ちません」
口から押し込んだ胃カメラで患者の咽頭に穴を開けてしまい、左肺と右肺の間の縦隔が細菌感染して縦隔炎を引き起こしたケースもあるという。安心して胃カメラ検査を受けるためには、患者は医師や病院を見極める必要があるのだ。