うつ病をねじ伏せた コラムニスト・勝谷誠彦さんの考え方

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 その後も、毎朝書いてはバタンとベッドに倒れ込む日々を繰り返しました。お金をいただいて配信しているわけだから、当然といえば当然だけれど、われながらプロだなと思いました(笑い)。

 うつ病だと分かったきっかけは、内科医をしている弟に電話したことでした。「熱もないし、風邪でもないし、なんだろう」と話すと、一発で「心療内科へ行ってみたら」と言われたんです。どうやら、話し方が異常だったようです。紹介された病院の医師にも、後から「こんな重症は久しぶりに見た。ヤバイと思った」と言われました。それほど、顔の肉が下がっていて、足取りも頼りなかったみたいです。

 膝をポンと叩く検査でかっけも発覚したり、マネジャーからは「アルコールの飲み過ぎじゃないか」と指摘され(笑い)、食事や酒量を改善しました。投薬もされましたが、間もなく医師から「やめていい」と言われ、今はもう薬は飲んでいません。

 原因は考えません。うつ病は降ってきた風邪のようなもの。もっといえば交通事故みたいなもので、誰でもなる可能性があって、たまたまぶつかっちゃっただけのことです。あとは、どう治すかでしょう? 「なぜなったのか」を考えていくと、ますます自分を追い込んでしまい、さらに悪化しかねない。私は「うつ病などない。あるわけがない」と思い込んだことで“出口”へたどり着いた。涙が止まらなかったり、死に方を考えたりすることもありましたが、「うつ病、コノヤロー! 早く出ていけ!」と強く念じて、うつをねじ伏せたと思っています。

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