お酒は毎日飲むと強くなるのか

公開日: 更新日:

 国際医療福祉大学熱海病院の〆谷直人先生が教えてくれました。

「毎日飲めば、確かにお酒には強くなります。これまで『お酒の強さは生まれつき決まっている』というのが定説でしたが、最近それを覆す発見がありました」

 お酒の強さは、アセトアルデヒドを分解する酵素の働きで決まります。アルコールは体内で変化してアセトアルデヒドとなり、頭痛や吐き気を引き起こします。これを無害な酢酸に変換するのがアルデヒド脱水酵素2型(ALDH2)。ALDH2の働きは個人差が大きく、その“強さ”は先天的に決まっています。ALDH2の働きが弱い人はお酒に酔いやすく、その体質は生まれつきというわけです。

「しかし近年、分解を手助けするもう一つの酵素の存在が判明しました。その酵素、『ミクロソームエタノール酸化系酵素(MEOS)』は、定期的にお酒を飲むことで量が増えます。MEOSが増えれば、お酒に酔いづらい体質になります」

 では、お酒に弱い人は毎日飲んで鍛えればいいのですね?


「MEOSが増えると、薬が効きづらくなるなど多くの弊害があります。また、いくらMEOSが増えても、アルコール分解速度には限界があり、過度の飲酒はアルコール依存症につながる恐れがあります」

 飲み過ぎは、がんや生活習慣病、肝臓の病気ももたらしかねません。

 お酒に強くなるからといって、飲み過ぎは厳禁です!

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出