震災の影響は? 急性心筋梗塞の死亡率ワースト1は福島県
実は急性心筋梗塞による死亡率は、全国的には過去10年以上にわたって下がり続けています。しかし福島県は上がり続け、2008年以降はずっとワースト1をキープしたまま。ですから、これを原発事故のせいにするのは、かなり無理があると思います。福島県では2009年以降、県をあげて対策に打ち込んでいるのですが、まだ結果に結びついていないわけです。ちなみに、それ以前のワースト1は高知県でした。
ベスト1は東京都(18.8)。大阪、京都、愛知、福岡、神奈川といった大都市圏も上位に食い込んできています。大都市圏ほど急性心筋梗塞が少ないと言えそうですが、地方との年齢構成の違いもあるので、単純には言えません。
複雑なのは九州地方です。ワースト10に鹿児島、長崎、大分が入っている一方で、ベスト10には熊本、佐賀、福岡がランクインしています。また東北では山形県も高い死亡率を示していますが、隣の秋田県は低くなっているなど、地域的なパターンが読みにくくなっています。各県の保健指導の違いが表れているのかもしれません。