急性心筋梗塞 京都市「南区」は全国平均の3倍近いリスク
関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)は、全国的に見て急性心筋梗塞が比較的少ない地域です。とはいえ、標準化死亡比がもっとも高い京都市南区は、285.9という驚くほど高い数字を出しています。全国平均よりリスクが3倍近く高く、また圏内最低の吹田市(35.6)との差は、実に8倍に達しています。
京都市からは、ベスト10に4区がランクインしています。実際、南区を除く京都市の全区が、100を下回る数字を挙げており(市全体では69.5)、心筋梗塞で亡くなるリスクは全国平均よりも3割ほど低いのです。京都府全体に目を移すと、奈良県と接する木津川市と、北部の舞鶴市以外は、多くの市が100を切る数字を示しています。
吹田市は全国トップレベルの数字(35.6)を叩き出しています。この病気で命を落とすリスクが、全国平均のたった3分の1なのです。吹田市には、急性心筋梗塞の予防と治療の総本山である、「国立循環器病研究センター」があるのが大きいのかもしれません。ただし、隣接する摂津市がワースト3位に入っているのが気になります。
大阪市内も全体的に低い数字を示しています(市全体で79.0)。注目は西成区です。がんや脳卒中では高いリスクを示していますが、心筋梗塞に関しては104.0と、ほぼ全国並みのおとなしい数字に落ち着いています。ただし、大阪市内で100を超えているのは、西成区だけです。