診療所数(関西圏) 生活保護受給者が多い西成区は6位
関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)は、人口に対する医師数が全国平均よりも多い地域。そのため診療所数も充実しています。人口5万人未満の市町村を除いた域内134市区のうち、半数の66自治体で、人口当たりの診療所数が全国平均(1万人当たり8.0施設)以上になっています。ベスト10とワースト10を別表にまとめました。
最大は大阪市中央区の40.6。中央区の昼間の人口は、住民の約6倍に膨れ上がります。その需要を当てにして、多くの診療所が開業しているのです。大阪市からは、ほかにも北区や天王寺区など4区がベスト10入りしています。
西成区は表に入っていませんが、大阪市28区中、6位(12.1)に食い込んでいます。西成区の昼間の人口は夜間の約2倍になりますから、診療所が多いのはうなずけます。しかし生活保護受給者が多いことも、要因のひとつかもしれません。生活保護を受けている人は、医療費が全額、自治体(大阪市)の負担になります。実は近年、医療費の自己負担分を払えない人が増えており、医療機関にとって頭の痛い問題になっています。しかし、生活保護受給者は診察代を取りはぐれる心配がないので、その点で“安心できる患者”なのです。