ドライバーは知っておきたい これが大動脈解離の“兆候”だ

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 ただし、運転中に大動脈解離を発症して突然死したり、そのまま周囲を巻き込む事故を起こさないようにする手立てはある。

「大動脈解離が起こった場合の痛みは、比較的長く続くのが特徴です。心筋梗塞につながる狭心症による痛みの多くは30分以内に治まりますが、大動脈解離は30分以上続くケースが多い。解離が始まった場所が心臓より上に位置する上行大動脈にあると、持続的な胸痛があり、痛みは喉元から背中にまで広がっていきます。解離が下行大動脈の開始部分に起こる場合は、突然の背部痛から腰の方まで痛みが進行していき、解離が腹部大動脈まで及ぶと『全身を移動しているような痛み』を訴える患者さんもいます。いずれにせよ痛みがある時間が長いので、その段階で対処すれば突然死を防ぐ可能性が高くなる。死亡リスクが高い上行大動脈の解離でも、発症後24時間以内に手術をすれば80%、48時間以内で50%が助かります」

 また、軽い解離が起こった場合は、焼けつくような感じ(灼熱感)や圧迫感、手足のしびれ、めまいが生じるケースもあるという。


「運転中に胸や背中にいつもとは違う痛み、違和感を感じ、それが数分間続くようなら、すぐに運転を中断した方がいい。様子を見て治まらないようなら、早めに循環器科を受診してください」

 こうした“サイン”は大動脈解離だけでなく、急性心筋梗塞など突然死の可能性がある心臓疾患と共通している場合も多い。大事故を防ぐためにも覚えておきたい。

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