胃壁から出血することも 「痛み止め」服用のリスクを知る

公開日: 更新日:

 こう言うのは「鳥居内科クリニック」(東京・成城)の鳥居明院長だ。

■「座薬なら問題ないのでは」も大きな間違い

 このような、痛み止めが原因となる胃・十二指腸の潰瘍を「NSAIDs潰瘍」という。関節リウマチや変形性関節症などの治療で、非ステロイド系消炎・鎮痛薬を常用している高齢者に多く発生する。

「薬以外で胃の粘膜を荒らすのは、強いストレスや大量飲酒、喫煙、それにピロリ菌などです。心当たりのある人は気をつけましょう。困ったことにNSAIDs潰瘍は、通常の胃・十二指腸潰瘍と違って、みぞおちあたりの痛みや胸やけ、ゲップなどの症状が表れにくく、突然、吐血や下血を起こしたり、自覚のないまま貧血が進行することがあります」

 そんな状態で血液をサラサラにする薬を使えば、胃や腸から出血するリスクが高くなるのは当然だ。

 ちなみに、止血には2つの段階がある。①血小板が血管の傷ついた部分にくっつき、血小板同士が塊をつくる②凝固因子が働きフィブリンという糊が塊を強固にする。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」