胃壁から出血することも 「痛み止め」服用のリスクを知る
これを防ぐための血液をサラサラにする薬は「抗血小板薬」と「抗凝固薬」の2種類があり、一緒に使っている人は出血リスクはさらに高まる。
では、どうすればいいのか?
「血液をサラサラにする薬を飲むように勧められた際は、必ず常用している消炎・鎮痛薬の話を医師に伝えること。さらに医療用鎮痛薬を使用する場合には、ほとんどの医師は胃酸の分泌を抑えて胃の粘膜を守る『プロトンポンプ阻害薬』(PPI)や『H2ブロッカー』などの薬を処方します。面倒くさがらずキチンと飲みましょう」
内服薬と違って座薬なら問題ないと考える人もいるが、これは大きな間違い。座薬でもNSAIDsなら潰瘍リスクが高まるのは同じだ。
薬局で自由に買える一般薬の中には胃への負担を軽減する成分を入れているものもあるが、油断は禁物だ。
「処方薬でも同じですが、胃の防御能力が落ちる空腹時や飲酒時に服用するのは厳禁。1日または1回の使用量を守り、時間を空けて服用するといった用法用量をきちんと守ることが大切です」
数多くの薬を飲んでいる中高年は、胃のケアが必要だということを覚えておこう。