【間質性肺炎】東邦大学医療センター大森病院・呼吸器内科(東京都大田区)

公開日: 更新日:

国内大学発の「間質性肺炎センター」を設置、全国から患者が集まる

 肺の間質に炎症が起こる病気の総称である「間質性肺炎」。間質とは、肺の末端に無数にある肺胞の壁を中心とした組織のこと。間質性肺炎を起こすと肺胞の壁が硬くなり(線維化)、酸素と二酸化炭素のガス交換がされにくくなるため、息切れなどの症状が表れる。ひどくなると在宅酸素療法が必要になる病気だ。

 同科は、間質性肺炎の診断・治療を得意とし、厚労省研究班の代表研究者を歴任してきた名門。今年、国内の大学では初となる「間質性肺炎センター」を開設した。センター長を務める同科の本間栄教授(顔写真)が言う。

「間質性肺炎の原因は、感染症、アレルギー性、薬剤性、膠原病などさまざまですが、中でも原因が特定できない『特発性間質性肺炎』は根治が難しく、国の難病に指定されています。多様性を有するので、間質性肺炎の診療には高度の専門性が求められるのです」

 さらに特発性間質性肺炎には9つのタイプがあり、最も治療が難しく予後が悪いのが「特発性肺線維症(IPF)」だ。

 IPFの有病率は10万人当たり10人で、国内患者は1万3000~1万5000人。50歳以上の男性喫煙者に多いので、発症に「加齢」と「喫煙」の関係が指摘されているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…