大腸がん 10年間で男女とも新規患者数増加の最大要因は?
死亡数を見ると、男女とも1・2倍に増えたことが分かります。ただし年齢調整死亡率は男女とも若干下がっています。胃がんと同様、大腸の上皮内がんは内視鏡手術できれいに取り除くことができ、しかも再発や転移の可能性はほとんどありません。そのため加入している「がん保険」によっては、保障対象外だったり給付金が大幅に減額されたりすることがあります。
大腸がんで実際に亡くなる可能性があるのは浸潤がんの患者のみです。そこで03年の数字を見ると、男性の浸潤がん患者約5万7000人に対して死亡数は約2万1000人(約37%)。それが12年には患者約7万7000人に対して死亡数は約2万6000人(約33%)で、死亡割合が低下しています。実際には治療から死亡まで年単位の時間差がありますが、大ざっぱにいって、治療技術の向上などにより、この間に死亡率が4ポイントほど下がったわけです。