【甲状腺がんの手術】ニューハート・ワタナベ国際病院/内分泌・呼吸器外科(東京都杉並区)
「他の部位の手術と大きく違うのは『術野をつくる』ところ。これがうまくいかないと脇下からの手術はできません。通常は行われていない手技でノウハウが必要なので、国内のダヴィンチを導入している施設でも甲状腺のロボット手術を実施するのは当科だけなのです」
石川部長は、この手技を美容大国の韓国・延世大学で習得。甲状腺がんのロボット手術は、金沢大学在籍時代の2009年から始め、これまでの実績は50例弱という。
ただし、甲状腺がんのロボット手術は保険適用ではないので、費用は自費で120万円(税別、検査費用など含む)。従来の手術は3割負担で20万~30万円(高額療養費制度も利用できる)なので、どちらを重視するかは患者によって分かれる。
「従来の手術に加え、ロボット手術というオプションもあると考えてもらえばいいでしょう。両方に対応できるので、気軽に相談してもらいたいと思っています」
■データ
2014年開院。総長は元金沢大学心肺・総合外科教授の渡辺剛医師。
◆スタッフ数=常勤医師1人
◆年間初診患者数(2016年)=約100人
◆年間手術件数(同)=約50件(甲状腺がんの手術は10件、うちロボット手術は7件)