著者のコラム一覧
米山公啓作家・医学博士

作家、医学博士。専門は神経内科。脳に関する著書多数。

<3>楽観的になると右脳が刺激され脳の神経細胞が増える

公開日: 更新日:

 脳の老化をストップさせ、物忘れなどを減らすにはどうすればいいでしょうか? 非常に重要なのは楽観的であることです。楽観的になると右脳が刺激され、脳の神経細胞が増え、脳が若返ることが研究で明らかになっているのです。重要なのは、楽観的でいることによって、ストレスを早く解消できる点。ストレスが長引くと、記憶に関係する脳の海馬の神経細胞が破壊されることもわかっています。

 しかし、ストレス源になる失敗や危機的状況などを回避するのは困難でしょう。もし失敗した時、反省だけしたり、くよくよ悩んでいるのでは、脳にダメージを与えます。むしろそれを良いチャンスと捉え、チャレンジする。発想の転換によって視点を切り替える。

 実はこれは、日常生活の中で意識することなく使っている記憶の装置「ワーキングメモリー」にも関係する脳の前頭前野を働かせるということになります。

 私の経験をお話ししましょう。ある事情で1カ月間、車に乗ることができなくなってしまいました。私は普段は東京・あきる野市の「米山医院」で診療をし、週に1度、東京都内の事務所に車で行きます。それができなくなってしまったのですから、普通なら「さて、どうしようか」と悩むかもしれません。ちなみに、電車で行くとなると、あまり交通の便の良いところに住んでいるわけではないので、時間的にも肉体的にも結構大変です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」