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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

村野武範さんが告白 咽頭がんの治療は手術より放射線で

公開日: 更新日:

 咽頭がん手術する場合、その術式はいくつかありますが、病巣を大きく切除する場合には、食べ物を飲み下したり、会話したりする機能が障害されることがあります。咽頭に近い喉頭がんから復帰した、つんく♂さん(48)のケースは、皆さんもご存じでしょう。

■放射線治療中の喫煙者は治癒率が低くなる

 そんな術後の後遺症リスクを食い止めるのが、放射線です。恐らく村野さんはステージ4ということですから、リンパ節転移はあるものの、遠隔転移はなかったのではないでしょうか。そうすると、放射線の一つの陽子線と抗がん剤を組み合わせて治療したと思われます。林家木久扇さん(79)は、放射線治療で声を失うことなく咽頭がんを治療しました。早期なら6~8割は、放射線のみで治ります。

 このがんは、飲酒と喫煙の影響が強いと書きましたが、喫煙は治療効果を左右することも分かっています。放射線治療中に喫煙している人は、していない人に比べて、治癒率が低いのです。もし喫煙している人が咽頭がんになったら、せめて放射線治療を受ける前までに禁煙することが一番です。

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