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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【高血圧薬】主流は「ARB」 使用量は製薬3社が独占

公開日: 更新日:

 この9月に、最新のNDBオープンデータ(2015年度)が公開されました。全国の医療機関から提出されたレセプト(診療報酬明細書)をもとに、すべての医療行為の実施件数と、医薬品の使用量を集計したものです。

 本紙では以前、2014年度のデータを使い、がん手術件数の分析を行いましたが、今回は外来でよく処方されるクスリを見ていきたいと思います。

 最初は高血圧の治療薬です。血圧そのものを下げる「血圧降下剤(降圧剤)」、体内の不要な水分を排出させて心臓の負担を減らす「利尿剤」、末梢血管を拡張させて血流を緩やかにする「血管拡張剤」などが使われていますが、ここでは降圧剤のみの使用量に注目します。

 NDBオープンデータには、使用頻度順に上位100種類までの薬剤の名称と使用量(実際に処方された錠剤などの数)が載っています。外来のクスリの処方には、院内と院外があります。病院の窓口でクスリをもらうのが院内処方、調剤薬局に処方箋を持っていき、クスリをもらうのが院外処方です。最近は院外処方が普及していますが、地方では、まだ院内処方もかなり残っています。

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