多くが悩む「ふるえ」って何? 症状や治療法を専門医解説

公開日: 更新日:

「姿勢・運動時のふるえで代表的なのが、本態性振戦、甲状腺機能亢進症、アルコール依存症、ぜんそくや精神科の治療薬によるふるえなどです。安静時のふるえでは、神経伝達物質の異常などによるパーキンソン病が挙げられます」 

■病名を知るだけで症状が軽減する人も

 榊原教授の経験上、ふるえを訴えて受診する患者のほとんどが本態性振戦とパーキンソン病で、その割合はだいたい8対2。本態性振戦は原因不明の病気だが、命にはかかわらない。最近では遺伝との関係も指摘されている。しかし、ふるえの中には原因がハッキリしていて治療可能な病気も含まれているため、鑑別診断が非常に重要だ。たとえば甲状腺機能亢進症は絶対に見落としてはいけない疾患。比較的若く、動悸があり、汗をかく、イライラする、ストレスが強い、目が一見きついような印象を受ける、などがあれば、甲状腺機能亢進症を疑い、検査を行う。

「甲状腺機能亢進症には特効薬があり、薬物治療で症状がほぼ100%改善します。ただ、見落とされてしまうと、激烈な脳症や意識障害などのリスクがあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…