多くが悩む「ふるえ」って何? 症状や治療法を専門医解説

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「姿勢・運動時のふるえで代表的なのが、本態性振戦、甲状腺機能亢進症、アルコール依存症、ぜんそくや精神科の治療薬によるふるえなどです。安静時のふるえでは、神経伝達物質の異常などによるパーキンソン病が挙げられます」 

■病名を知るだけで症状が軽減する人も

 榊原教授の経験上、ふるえを訴えて受診する患者のほとんどが本態性振戦とパーキンソン病で、その割合はだいたい8対2。本態性振戦は原因不明の病気だが、命にはかかわらない。最近では遺伝との関係も指摘されている。しかし、ふるえの中には原因がハッキリしていて治療可能な病気も含まれているため、鑑別診断が非常に重要だ。たとえば甲状腺機能亢進症は絶対に見落としてはいけない疾患。比較的若く、動悸があり、汗をかく、イライラする、ストレスが強い、目が一見きついような印象を受ける、などがあれば、甲状腺機能亢進症を疑い、検査を行う。

「甲状腺機能亢進症には特効薬があり、薬物治療で症状がほぼ100%改善します。ただ、見落とされてしまうと、激烈な脳症や意識障害などのリスクがあります」

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