健康に気を使うなら缶ビールは「1日1本」まで?
飲酒が健康に与える影響について、過去に複数の研究が報告されています。お酒の飲み過ぎは体にあまり良くないというのは想像しやすいと思いますが、飲酒量が少なすぎても死亡のリスクが増えるという報告も存在します。
しかし、お酒を少量しか飲まない人というのは、大きな病気をして医師からお酒を控えるよう指導を受けている人や、お酒を飲めるような健康状態にない人など、もともと死亡のリスクが高い人たちが含まれています。したがって、健康に悪影響を与えない飲酒量がどの程度かについては、議論の余地がありました。
そんな中、世界的に有名な医学誌「ランセット」の電子版に、飲酒量と死亡リスクの関連を検討した研究論文が2018年4月1日付で掲載されました。
この研究は、これまでに実施された83件の研究参加者59万9912人分のデータを解析したもので、アルコール換算した飲酒量と、死亡リスクの関連を検討したものです。「年齢」「性別」「糖尿病の有無」「喫煙状況」など結果に影響を与えうる因子で補正し、1週間のアルコール摂取量100グラム当たりの死亡リスクが見積もられました。