痛みや恐怖感を減らす VRで“気をそらす治療”の凄い効果

公開日: 更新日:

 最近、話題になっているVR(バーチャルリアリティー)。仮想現実と訳され、娯楽のひとつとして定着しつつある。とくにスマホと組み合わせて使うVRゴーグルやVRヘッドセットは人気のアイテムで、今年のクリスマス商戦の目玉のひとつだった。実はこのVRがいま、医療の現場で使われようとしているのをご存じだろうか? 音や映像に熱中してその世界に浸ってしまうことで患者の気をそらせ、治療の痛みや恐怖を克服しようというわけだ。弘邦医院(東京・葛西)の林雅之院長に聞いた。

「医療従事者向けの学習ツールとして使われている手術シミュレーションなどVRを応用できる医学分野はさまざまですが、最近とくに注目されているのが痛みの治療です。鎮痛剤や医療用麻薬など痛みを抑える薬はたくさんありますが、長期間使用するとだんだん効かなくなる、依存性が出る、副作用が出るなどさまざまな問題が起こります。そこで期待されているのがVRディストラクション(気をそらせること)による治療です」

 痛みが出たとき、患者の意識を痛みから別の対象にそらすと、痛みが軽減する。人は限られた数の刺激にしか反応できないからだ。物がぶつかったときに人がその場所に手を当てて痛みから逃れようとするのはこのためで、それが「手当て」の語源にもなっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  2. 2

    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

  3. 3

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    悠仁さんの成人会見は秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  2. 7

    志村けんさん急死から4年で関係者が激白…結婚を考えた40歳以上年下“最後の女性”の存在

  3. 8

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  4. 9

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ

  5. 10

    フジテレビ「Live News イット!」が大苦戦中…上垣皓太朗アナが切り札となるか