消えない目の不快感の正体は「眼瞼けいれん」かもしれない
■ドライアイの背景に隠れていないかを確認
眼瞼けいれんは、なぜドライアイと関連するのか? それは、まばたきが的確なタイミングで行えなくなるからだ。
「そのために涙の量が少なくなり、ドライアイが生じるのです。眼瞼けいれんにドライアイは必発の症状で、ドライアイの背景に眼瞼けいれんが隠れていないか、確認しなければなりません」
眼瞼けいれんによるドライアイには、点眼薬だけでは効果が不十分。涙の出口である涙点にフタをして、涙が排出しないようにする涙点プラグが適している。
そもそもの眼瞼けいれんも、原因不明の本態性では「完治」は難しいが、症状を大きく軽減することは可能だ。
「治療の第1選択肢が、A型ボツリヌス毒素療法です。A型ボツリヌス毒素は生体由来の毒素製剤で、けいれんが起こっている部位に注射します。効果は3~4カ月といわれていますが、私の患者さんには、その期間以上に何らかの効果が持続した方や、A型ボツリヌス毒素療法を受けているうちに症状が消えてしまった方もいます」